ホトトギス
( 不如帰 )
Cuculus poliocephalus
Little Cuckoo
L=28cm W=46cm

( 名前の由来 )
中国の伝説にもとづく。

古代の蜀国の帝王だった杜宇は、ある事情で故郷を離れたが、
さまよううちにその魂が変化してホトトギスになった。
そのため、ホトトギスは今も「不如帰(帰るにしかず)」と鳴いている、という


トケン類の中では最も小さい

「 うぐひすの かひこ( 生卵 )の中にほととぎす ひとり生まれて
な( 己 )が父に 似ては鳴かず 己が母に似ては鳴かず ・・・ 」
と詠われている 1755年 。


郭公(かっこう)と時鳥(ほととぎす)とは昔ありし姉妹なり 。

郭公は姉なるがある時 芋を掘りて焼き 、そのまわりの堅き所を自ら食い 、
中の軟らかなる所を妹に与えたりしを 、妹は姉の食う分はいっそう旨かるべしと想いて
包丁にてその姉を殺せしに 、たちまちに鳥となりガンコ、ガンコと啼きて飛び去りぬ 。

ガンコは方言にて堅い所ということなり 。
妹さてはよき所をのみおのれにくれしなりけりと思い 、侮恨に堪えず 、
やがてまたこれも鳥になりて包丁かけたと啼きたりという 。

遠野にては時鳥のことを「包丁かけ」と呼ぶ 。
盛岡辺にては時鳥はどちゃへ飛んでたと啼くという 。

柳田国男 「遠野物語」より